還すラボ

小さい人たちに彼らの時間を還す

【連載】「やらない」は「ダメ」じゃない #1

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【連載】「やらない」は「ダメ」じゃない #1

〜自由という名の見えない鎖〜

保育の現場で よく聞かれる言葉があります

「やりたくなければ、やらなくていいよ」

一見すると 小さい人の気持ちに寄り添う
物分かりのいい大きい人の言葉に聞こえます

でも 現場に身を置く一人の人間として
そして かつて一人の保護者として
私はこの言葉にずっとモヤモヤしたものを感じていました


なぜなら その言葉の裏には 往々にして

「でも本当はやったほうがいいんだよ」
「結局は、やる方向に行ってほしいんだよ」

という 大きい人の下心が透けて見えるからです

正直に告白します
私たち保育者は(私自身も含め) どこかで「かっこつけて」いないでしょうか?

「今はやらなくても 私の手腕でその気にさせてみせる」
「最終的には みんなと一緒に感動的なフィナーレを迎えさせたい」

そんな“大人の余裕”を見せようとして
口先だけで「自由」を語っていないでしょうか


特に 運動会や発表会 音楽会といった「行事」の季節になると
この 見えない強制力 は最大化します

たとえ普段は「のびのび」を掲げる園であっても
ひとたび「発表会(ダンスや劇、合奏、合唱)」という舞台が設定されると
途端に「やらない自由」は 「わがまま」「困ったこと」 に変換されてしまう

先生も親も 必死になって「やることの楽しさ」を説き
巧みに誘導してしまう


その正体を探っていくと ある経済学の用語に行き着きました

それは 「サンクコスト(埋没費用)」 です

私たちがその活動にかけた 「時間」「労力」「予算」
この 大きい人の投資
小さい人の自由を奪う足枷になっているのではないか


次回は この 「サンクコストの呪縛」
そこから抜け出すための 「投資の変え方」 について
掘り下げてみたいと思います。

(続く)

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